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おばちゃんの力は日本を救う!?

更新日:2018/11/28キャンピングカーの楽しみ方

キャンピングカーで旅をした日の夜は、近くの温泉やスーパー銭湯に行きます。

温泉好きにの方にとっては、旅の楽しみの一つでもあります。

 

先日、広島県内のスーパー銭湯に行った時の事。

某複合型エンターテインメント施設にある銭湯なので、きっと子連れでも安心できるような設備になっているだろうと期待を込めていきました。

子供が産まれるまでは分かりませんでしたが、脱衣所のベビーベッド、浴室にあるベビーバスorチェアは、赤ちゃん連れの方にはなくてはならない超重要なグッズです。

岡崎市周辺のスーパー銭湯に行くと、だいたいどちらも備え付けがあります。だからきっと、どこへ行ってもあるだろうと思っていました。

しかし。

広島の前に行った香川や愛媛の銭湯には、ベビーベッドはあったものの、ベビーバスもチェアも、さらにはシャンプーもボディソープもありませんでした。その分入浴料は安いです。

シャンプー等は持ち合わせがあるので大丈夫ですが、チェアがないのは大変。

自分が髪や体を洗う間もずっと抱っこしていなければいけません。

どうやって洗うんだと途方にくれながらも、小さい銭湯だから仕方ないかと、何とかこなしました。

そんな日が続いていたので、大きい銭湯に来れば安心だろうと期待をして脱衣所に入りました。

ところが!

脱衣所を何周しても、ベビーベッドが見当たりません。

子供の服を脱がすにも、自分が脱ぐにも、床に子供を転がしておくしかないという状況です。

夫は上の子と男湯に行ってしまったので相談もできず、かといって2人が出るまで待っていたところで何の解決もしない。すっかり困り果てて脱衣所の壁際に置いてあるベンチに、子供を抱いたまま座っていました。

すると。

お風呂上がりの70代くらいのご婦人(以下、おばちゃんA)が

「んま~、可愛いね~。何ヶ月?女の子?」

と近付いてきました。

それからそのおばちゃんAの子育ての話を色々聞かせて頂き、あーだこーだ話した後、おばちゃんAが

「ところでお母さん、あなたはどうやってお風呂に入るん?」

と言いました。

私「そうなんです、ここ初めて来たんですが、ベビーベッドもなくて、どうしようかと困ってたところなんです。」

おばちゃんA「最近までここにベビーベッドが置いてあったのに、なくなってるわ。それじゃあ私が抱っこしててあげるから、お母さんはお風呂に入る準備しておいで。」

私「えっ!ほんとですか?ありがとうございます。めちゃくちゃ助かります」

おばちゃんA「ええよええよ、ゆっくりね~」

そういって私は洗顔をしたり着替えやタオルを準備したりと入浴の準備を済ませ、抱っこしてもらっていた子供の服を脱がせようと子供の元に行くと、そこにはもう一人おばちゃんBが増えていました。

おばちゃんA「かわいいね~かわいいね~、あ、笑った~」

おばちゃんB「こんな頃があったはずやのにな~」

A&B「あはははは~」

と、皆とても温かい笑顔で待ってくれていました。

私「ありがとうございます、おかげで無事入れそうです」

おばちゃんA「もう準備できちゃったの~、もっと抱っこしてたかったわ~笑」

とありがたい本音がぽろり。笑

お2人に感謝の気持ちを伝え、子供と一緒にお風呂へ行きました。

そして、お風呂の中でこんなことを考えていました。

(実はお風呂は出た後の方が戦争・・・。おばちゃんたち、まだいたりしないかな。いてくれたら、すごく助かるのになぁ。)

ベビーと一緒だと長湯はできないので、さささっとお風呂を上がりました。

あのおばちゃんたちがまだいてくれたら、という淡い期待をしながら脱衣所へ戻ると、そこにおばちゃんたちの姿はもうありませんでした。

(仕方ない、床にタオルを敷いて、頑張ろう。)

そう思った時でした。

「いい湯だった~?あら~、ご機嫌ね。今何ヶ月?」

と、今度は新たにおばちゃんCが声をかけてきてくれました。

おばちゃんC「お母さん、大変でしょ?赤ちゃん服着せたら抱っこしててあげるから、もう一回入って、しっかり温まっておいで。連れて帰らないから、安心して。笑」

と。

この時、あまりの人の温かさに、涙腺崩壊寸前でした。

私「ありがとうございます。じゃあゆっくりスキンケアします。(笑)」

と、慌てることなくゆっくり自分の身支度をさせてもらいました。

そして15分くらいして子供の元へ行くと、新たにおばちゃんD、E、Fくらいまでいたかどうかは忘れましたが、とにかくたくさんの人に囲まれていて、子供を含めそこにいる全員が笑顔になっていました。

ありがとうの言葉だけでは足りないくらい、お風呂に入るよりもずっと心が温まり、本当に泣いてしまいそうでした。

 

子供が産まれてから、人生の先輩、特に「おばちゃん」に助けてもらうことが本当に多くなりました。

ベビーカーを押しながらでは入りづらいお店のドアを開けてくれたり、ぐずって泣いてしまった息子に、アンパンマンのポケットティッシュを見せてなだめてもらったこともあります。子供と二人で入ったお店でご飯を食べている時、子供が泣き始めてろくに食べられなくなった時、抱っこしているからあなたは食べてと助けてくれたり、スーパーのレジで会計の済んだカゴを袋詰めの台まで運んでくれたのも、「おばちゃん」でした。

昔はこうしてみんなで助け合って子供を育てていたんだろうなと思います。

でもいつからか、「こんなことしたら逆に迷惑なんじゃないだろうか」とか「変な人だと思われないか」とか「余計なお世話じゃないだろうか」と考えてしまうようになったり、逆に困っている時も「誰か助けて下さい」と気軽には言えないようになりました。

でも今回、私自身、助けて下さいと言いづらいからこそ、このおばちゃんの「お節介」に本当に助けられ、人の温かさに涙が出そうになりました。

おばちゃんたちも通ってきた道だからこそ、困っていることが想像できたんだと思いますが、こんな人たちが増えたら、世の中とてもハッピーになるんじゃないか、もっと子育てが気楽になるんじゃないか、そう思いました。

困っている人を助けることをできても、困っていそうな人に対して先回りして手を貸すことはなかなかできないことだと思います。

私はこれを「おばちゃん力」と呼ぶことにしました。

この「おばちゃん力」をどんどん高めて、困っていそうな人の手助けをしよう!と誓った、そんな広島の夜でした。

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